あれが安達太良山、あの光るのが・・・

安達太良山と阿武隈川のもとで、平凡に生きるオヤジのありふれた日常・・・

荘厳にして華麗、『越代の桜』(古殿町)

(2016.4.25 満開の『越代の桜』:古殿町大字大久田字越代)

4月25日、きょうは満開を迎えた『越代(こしだい)の桜』に“ワイフ君”と逢いに出掛けました。
『越代の桜』は石川郡古殿町にある山桜の大木。会社の同僚“AAさん”から教わって、ネットで調べたりしたことがありました。そして、いつかは現地に行ってみたいとずっと思っていたのです。





古殿町は、今まで一度も行ったことのないところ。どんなルートで行くのがいいのか、とりあえずは最短距離ルートでナビに任せることにしました。車はいま三春の街を走っています。ナビは、三春の町から滝桜を通過する県道40号線で南下するルートを選択しました。





県道40号線から細いクネクネ道で山越えし、田母神(たもかみ)で国道49号線に出ていわき方面へ芝桜の平田村からいわき市へ入り、三和町上三坂から県道20号を進んでいます。大きな満開のヤマザクラが目に入りましたが、これは越代の桜じゃありません。





途中で“ワイフ君”が『芝山自然公園』という看板を見つけ、とりあえす行ってみることにしました。わが家は行き当たりばったりの旅が大好きなんです。山の方へ上っていく道を少し進むと、広々とした草原が現れました。いわき市営の牧場だと書いてありました。





道はさらに山の高い方へと続いています。途中では山の中に重機が入って杉林の間伐が行われていました。





終点の駐車場に車を止めて、芝の広場へ上ってみました。こちらと反対側の高いところに展望台が見えます。あそこが芝山の頂上のようです。





そこは、広大な芝の広場。二組のお仲間さんたちがお昼のお弁当を広げているところでした。一組の方は『越代の桜』を見てこられたとのこと。満開で素晴らしかったと教えてくださいました。





こんな景色を見ながら、ナビ任せで全く初めての道を走っています。





春色の中をドライブするのは、とても心地のいいものです。





新緑と山桜のコラボ、わたしはこの季節が一番好きです。





ようやく今日の目的『越代の桜』に到着しました。公園の広場ではお弁当を広げているご家族も結構おいでになりました。





お店も出ていて「越代のサクラ祭り」の真っ最中。





大きく広げた枝に見事に花をつけたその姿は正に荘厳華麗。風格と気品に満ちていました。





そういえば御神木になっていて、幹にしめ縄のある写真を見たことがあります。残念ながらきょうはそうではありませんでした。





「森の巨人たち100選」に選定されている。





岩を抱いた樹齢400年の根元から、幾本にも大きな幹が分かれて、



枝先の一本一本には見事な花を咲かせています。







こうして画面を引いてみると、よけいにその大きさが分かるでしょう。





ただね、わたしが少しだけ残念に感じたことがあるんです。それはこのチューリップの花壇。『越代の桜』の周りには、むしろ何もないほうが、この孤高の桜の荘厳さを一層引き立てるのかもしれないと思って見てまいりました。

もちろん、これはわたし個人の感想で、これほどまでに綺麗に手入れをして、この桜を見に来てくださる方々をお迎えしようという、地元の方々の熱い思いに水を差そうというのではありません。





『越代の桜』に別れを告げて、遅いお昼にしようと「道の駅ふるどの」に向かいました。







空きっ腹をかかえながらも、咲き誇る山桜や新鮮な緑に目を奪われ、ついつい車を駐めてしまうのです。













なんでも、これらの木彫はチェーンソーによるものなのだそうです。これぞ“凄技”ですよね。





帰りは、流鏑馬が行われるという古殿町八幡神社に寄ってみました。





こちらが流鏑馬のコースです。





たいそう立派な神社で、狛犬も今までに見たことのないものでした。





ほら、唐獅子が立っているんです。そしてお腹の下には子どもの唐獅子が・・・。







鳥居をくぐったところの山門には、立派な奉納額がかかっています。





山門をくぐった右手には、流鏑馬の写真や、奉納額の納めらた社。









ここにあれば、たしかに風雨に晒されずに済みます。





拝殿は石の階段を上がったところにあります。





これが拝殿。





拝殿の裏の方から、“ワイフ君”の呼ぶ声がしたので行ってみると・・・




そこには、とりわけ大きな杉が。きょうの〆は八幡神社の大杉でした。





新緑を照らす光もこころなしか傾いてきたようで、本日の巨木旅を終え、帰途に着きました。はじめておじゃました我が家から70キロの古殿町。『越代の桜』は、わたしの想像をはるかに超えて、今もその樹勢少しも衰えず、樹齢400年というにふさわしい風格と威厳をもった立派な山桜でした。