脳梗塞(ラクナ梗塞)発症から約5か月、リハビリテーション病院へ転院してから約4か月になろうとしています。9月末という病院側の退院予定をひと月先延ばししていただいて、とうとう今月末で退院する覚悟を決めました。やはり、1か月延長したリハビリの日々は決して無駄ではなくて、これからのわたしの生活上で非常に大きなメリットを生み出すことが出来たと思っています。
病院側が退院を目論んだ9月末の時点では、リハビリ士さんは右足に装具を着けての歩行を考えていたようです。実際、わたし自身も麻痺が強くて動きの悪い右足には生涯「装具」を着けて歩こうと決めていました。装具は非常に優れていて、歩行時の右足の安定度が格段に違い、安心してとてもよく歩くことができます。時々は無装具での歩行をしたこともありますが、自分では絶対に装具を着けた歩きで仕上げていこうと思っていたのです。しかし、ここにきて退院を1か月延長したことから、リハビリ士さんもさらなる進化に多いに力を注いでくれて、まだまだ弱い体幹や右脚の筋トレに加えて無装具での歩行練習を重点目標にしてくれました。
あるとき、作業療法士さんと帰宅してからの日常行動について洗い出しをしている中で、“ワイフ君”のお手伝いの庭仕事の話になりました。長靴を履いて・・・まてよ、装具を着けていたら長靴は履けません。それに、装具を着けるとなるとすべての靴をワンサイズ大きめに買い替える必要だって出てきそうです。それは仕方のないことかも知れないけれど、それではあまりにも勿体なさすぎます。この時点から、ケチなわたしですから無装具での歩きに一層執着することになりました。結果、現在は日々無装具でのリハビリ、無装具での自主練と病院内生活を続行しています。
病室から見えるこの景色ともあと9日でお別れ。それまでには、無装具での歩行に一層の磨きをかけていくつもりなんです。でもね、リハビリ入院生活もここまで長くなると、結構居心地が良くて帰りたくない気持ちも少しあることに気づいたりするのです。いまは、家族の元に帰って行って以前と同じ生活にすんなりと戻れるかどうかの方が不安です。だってね、コロナ騒ぎで直接の面会が出来ませんから、“ワイフ君”だって現在のわたしがどの程度まで回復しているのか正確には知らないのです。障害物や坂道のない病院内の歩行が、実際の生活ではいくらも通用しないことぐらいは容易に想像がつきます。
「あれっ、そんなことも出来ないの?」
“ワイフ君”は間違ってもそんなことは言わないでしょうけれど、退院するということが元通りになったと思われると、こちらとしても大変辛いところがあるのです。いずれにしても、退院してからがリハビリの本番。がんばりますぞ!
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